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駄文置場という名の虚無空間です

 

よし、虚無ろう

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Category:虚無の本棚

『魔女天使』 

魔女天使 (講談社漫画文庫―松本零士SF傑作選)魔女天使 (講談社漫画文庫―松本零士SF傑作選)
(1999/10)
松本 零士

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ようやくもって同人活動(大した事してないのですが)も区切りがつきました。

 そんな中でちょいちょい読んでたこの本のお話。


 松本零士
 『魔女天使』全1巻



 さて、松本零士先生の本です。ヤマトの同人誌の話はしたのに本家はした事無いってどうなのって感じですが、まあだからってなんでこれなんでしょうね。


 零士先生と言えば『ヤマト』『999』『ハーロック』……アニメの知名度とともに有名なものが数多くありますが、同時にSF・短編の執筆数でも凄い方なのです。
 『セクサロイド』『ミライザーバン』などのSF系、通称"大四畳半"と表現される四畳一間に住むガニ股ブサイク三頭身青年の、コンプレックスと意地っ張りと涙と青春で彩られる物語群など。
 『魔女天使』はこの後者に当たるタイプ。


 主人公・物野けじめは、分かりやすい零士キャラ。ビジュアルは『999』の星野鉄郎まんまですね。いつものタイプですね。
 イケメンなど敵、女は総じて自分を馬鹿にしているとでも言いたいようなその言動・行動も一貫しています。というか、同じ名前のキャラが『大純情くん』をはじめ多数存在していたり。


 けじめくんは、周囲から酷い扱いを受けながらも「男としての意地は通す」男であり、多少(というか命に関わる)の危険も省みません。「ここで退くぐらいなら死んだ方がマシ」というやつです。
 そんな彼のもとにある日突然現れる謎の美女"時野輪レイ"さん。ビジュアルは……言うまでもないよね。アムロ・レイとか綾波レイとかじゃないのでご注意。


 今まで良いことなどひとつもなかった彼に対して「好き」だの「恋人ごっこ」だの「家に泊めて」だの言ったりしてくる彼女の誘惑に、されども彼は折れません。"こんなのおかしい"というコンプレックスが受け入れさせない。ついには彼女に冷たくフラれても"これがあたりまえなんだよな"と受け入れる始末。

しかし、しかしです。


「これが僕の顔だものなあ……夢みたいなこと信じられないものなあ……ふられてもともとだよなあ。当然のことがおこっただけだ。いくら夢の中でも、女がよってくるほうがおかしいものなあ」


「でもみてろ。今のところ勉強はあんまり具合がよくないけど……そのうちなにかの実力で、夢をみんな夢でなくしてみせるから……」


「もっと大きくなったとき、けっしてふられたりしない男になってみせるよ……」



 鏡に向かってひとり、壁に向かってひとり言うその精神こそ、松本大四畳半に生きる若者達のスタンス。若き日の作者本人を投影しているとも言われるこれらの精神は一貫されています。

 いつの間にか側にいた時野輪レイはその言葉を聴いて涙していました。
 今まで出会った人間は私の誘惑に惑わされない者などいなかった。あなたのような人がいるなんて知らなかった、私の負け……と。


 彼女は魔女で、時間も空間も距離も超えて時の輪の上を歩く存在だと言います。彼女はけじめに冷たく当たる人々に一喝し、そのまま夜空へと消えて……。

 彼女が死神なのか天使なのか、ついぞ判明はしないのですが、本編中では彼女を髑髏の怪物のように見える人々に対し、けじめは絶世の美女に見えるというシーンがあります。その人の在り方によって彼女は姿を変える……"彼女=時の流れの中から見たその人の青春の在り方"、そういう存在なのかもしれません。


 物語はオムニバス的な短編の連続で、一部繋がってたり読み切りだったりと中途半端なのですが、これはまあ大体の零士短篇集には共通してるんで()
 スッキリと読みやすい、そしてどこか青春というものの物悲しさと屈強さを胸に残して行く一作です。



 大人になるにつれ失っていくものへの警鐘でしょうか。こういう一文がひとつの物語を締めくくっていました。



”魔女や天使が自分のそばにいることに気がつく少年はあまりいない。”

”たいていは、ずっと、ずっとあとになって気がつくのだ。”

”おとなになったとき、もう魔女も天使も、そばにはいない……”




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テーマ: マンガ

ジャンル: アニメ・コミック

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